eBayで販売するとき、気になりがちな数字の一つがWatch数。
Watchが増えると、なんだか売れそうな気がします。画面の前でニヤニヤしたくもなります。
でも、商売やってる以上、売ってなんぼ。Watchが多くても、売れていなければ売上は増えません。
Watch数は「購入件数の予測」ではなく、商品への関心を確認するための指標です。単独で判断せず、出品期間・Impression(IMP)・Page View(PV)などと組み合わせることで、次の一手を考えやすくなります。
今回わかること
- eBayのWatchCountが何を表すのか
- Watch数だけで売れ行きを判断できない理由
- W/IMP・W/PVという見方と計算方法
- Watch数から値下げやSend Offerなどの行動へつなげる方法
今回は、第8話で確認したStartTime(出品開始日時)とWatch数を組み合わせて考えます。
eBayのWatchCountとは?
WatchCountは、その商品を購入者がMy eBayのWatch Listへ追加している件数です。第7話のツールでは、この値をeBay APIから取得できるようにしました。
購入者は商品をWatch Listへ追加したり、あとから削除したりできます。そのためWatchCountは固定値ではなく、増減する数字です。
また、Watchした理由までは数字から分かりません。
- あとで買いたい
- 価格が下がるのを待ちたい
- 相場を見ている
- 競合商品として観察したい
- Watchしたこと自体を忘れている
だから、Watchが付いた=購入希望者がその人数いるとは言い切れません。
Watch数は「いつ付いたか」まで考える
Watch数は、ナマモノとして見ることが大切です。
出品して3日でWatchが10付いた商品と、半年かけて10付いた商品では、同じ「10」でも勢いが違います。
出品直後にWatchが増えているなら、商品やジャンルへ関心が集まっている可能性があります。そこから類似商品や相場を調べる、というリサーチの入口にもできます。
一方、長期間売れずに残っている商品では、過去のWatchが積み上がっているだけかもしれません。
さらに、eBayでは商品をRelistした際、以前のWatchが引き継がれる場合があります。StartTimeが新しくても、すべてのWatchが今回の出品後に付いたとは限らないため、Watch数だけを初動の反応として扱わないようにします。
WatchCountの仕様は、eBay公式のGetMyeBaySelling API資料でも確認できます。
W/IMPとW/PVで割合を見る
Watch数だけでは、その数字が多いのか少ないのかを比べにくいもの。そこで、IMPやPVに対するWatchの割合へ落としてみます。
ここで使うW/IMPとW/PVは、この講座で比較しやすくするための見方です。eBayが提供する正式な指標名ではありません。
| 指標 | 計算式 | 確認できること |
|---|---|---|
| W/IMP | Watch数 ÷ IMP × 100 | 検索結果などに表示された回数に対し、どれくらいWatchされたか |
| W/PV | Watch数 ÷ PV × 100 | 商品ページを見た回数に対し、どれくらいWatchされたか |
たとえば、Watch数が同じ10件の商品を比べます。
| 商品 | Watch | IMP | W/IMP |
|---|---|---|---|
| 商品A | 10 | 200 | 5% |
| 商品B | 10 | 2,000 | 0.5% |
商品Aは、200回表示されて10件のWatch。商品Bは、2,000回表示されて同じ10件です。
これだけで商品Aが売れると断定はできませんが、商品Aのほうが表示回数に対して関心を集めている、と考える材料にはなります。
比較するときは、カテゴリー、価格帯、出品形式、出品期間など、できるだけ条件が近い商品同士で見ます。条件が大きく違えば、割合だけを並べても判断を誤ります。
数字の組み合わせから次の一手を考える
| 見えている状態 | 考えられること | 次に試すこと |
|---|---|---|
| IMPが少ない・Watchも少ない | まだ十分に見つけられていない | タイトル、カテゴリー、Item Specifics、広告を見直す |
| IMPは多い・PVが少ない | 検索結果で選ばれていない | メイン写真、価格、送料、タイトルを見直す |
| PVは多い・Watchも付く | 興味はあるが購入を止める要因がある | 価格、送料、状態説明、返品条件などを確認する |
| 短期間でWatchが増える | 商品やジャンルへの関心が強い可能性 | 相場や類似商品を調べ、早めに販売施策を試す |
| 長期間Watchはあるが売れない | 古いWatchの蓄積や価格待ちの可能性 | 値下げ、Offer、再出品、売り方の変更を検討する |
あくまで可能性を分ける表です。原因を決めつけるためではなく、次に何を確認するかを絞るために使います。
Watch数から有在庫の動きを考える
有在庫では、Watchが付いている商品を放置するのではなく、売れる可能性を高める仕掛けを考えます。
- 相場を確認し、価格や割引を見直す
- 対象商品で利用できる場合は、Watchしている購入候補者へSend Offerを送る
- IMPが不足しているなら、広告やタイトルを調整する
- 送料の比率が高いなら、セット化なども検討する
- 反応が古いなら、再出品やオークションによる現金化を考える
なにも反応がない商品ではないからこそ、まだ欲しい人がいるうちに、さくさく動いておきたいところ。
もちろん、ジャンルによる差は大きいです。流行商品のように時間で価値が変わりやすいものは、特に早めに売れる算段を付けておきたいですな。
APIで数字を並べる意味
StartTimeとWatchCountを取得しておくだけでも、出品期間と関心の関係を見られるようになります。
さらにIMPやPVなどを組み合わせれば、「Watchが多いからすごい」で終わらず、何に対してどれくらい反応されたのかを数字で比べられます。
知りたいことに合わせてAPIからデータを取り、自分のGoogleスプレッドシートで判断しやすい形へ整える。これが、APIを使っていると意識するということ。
願いを叶えるのは流れ星より簡単やで。
今回のまとめ
- Watch数は購入件数の予測ではなく、関心を見るための指標
- 出品期間やRelistによるWatchの引き継ぎも考慮する
- W/IMP・W/PVにすると、Watch数を割合で比較できる
- StartTime・IMP・PV・価格などを組み合わせて次の行動を考える
- APIなら必要な数字をまとめて取得し、自分向けに分析できる
Watchがたくさん付いたから、どうしよう!ではなく、今現在、意味のあるWatchなのかを考えていきましょう。
おそまつ!

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