【eBay API 実践講座 09】Watch数と出品期間を分析する〜数だけ見ても売れません〜

eBayで販売するとき、気になりがちな数字の一つがWatch数

Watchが増えると、なんだか売れそうな気がします。画面の前でニヤニヤしたくもなります。

でも、商売やってる以上、売ってなんぼ。Watchが多くても、売れていなければ売上は増えません。

Watch数は「購入件数の予測」ではなく、商品への関心を確認するための指標です。単独で判断せず、出品期間・Impression(IMP)・Page View(PV)などと組み合わせることで、次の一手を考えやすくなります。

目次
  • eBayのWatchCountが何を表すのか
  • Watch数だけで売れ行きを判断できない理由
  • W/IMP・W/PVという見方と計算方法
  • Watch数から値下げやSend Offerなどの行動へつなげる方法

今回は、第8話で確認したStartTime(出品開始日時)とWatch数を組み合わせて考えます。

WatchCountは、その商品を購入者がMy eBayのWatch Listへ追加している件数です。第7話のツールでは、この値をeBay APIから取得できるようにしました。

購入者は商品をWatch Listへ追加したり、あとから削除したりできます。そのためWatchCountは固定値ではなく、増減する数字です。

また、Watchした理由までは数字から分かりません。

  • あとで買いたい
  • 価格が下がるのを待ちたい
  • 相場を見ている
  • 競合商品として観察したい
  • Watchしたこと自体を忘れている

だから、Watchが付いた=購入希望者がその人数いるとは言い切れません。

Watch数は、ナマモノとして見ることが大切です。

出品して3日でWatchが10付いた商品と、半年かけて10付いた商品では、同じ「10」でも勢いが違います。

出品直後にWatchが増えているなら、商品やジャンルへ関心が集まっている可能性があります。そこから類似商品や相場を調べる、というリサーチの入口にもできます。

一方、長期間売れずに残っている商品では、過去のWatchが積み上がっているだけかもしれません。

さらに、eBayでは商品をRelistした際、以前のWatchが引き継がれる場合があります。StartTimeが新しくても、すべてのWatchが今回の出品後に付いたとは限らないため、Watch数だけを初動の反応として扱わないようにします。

WatchCountの仕様は、eBay公式のGetMyeBaySelling API資料でも確認できます。

Watch数だけでは、その数字が多いのか少ないのかを比べにくいもの。そこで、IMPやPVに対するWatchの割合へ落としてみます。

ここで使うW/IMPW/PVは、この講座で比較しやすくするための見方です。eBayが提供する正式な指標名ではありません。

指標計算式確認できること
W/IMPWatch数 ÷ IMP × 100検索結果などに表示された回数に対し、どれくらいWatchされたか
W/PVWatch数 ÷ PV × 100商品ページを見た回数に対し、どれくらいWatchされたか

たとえば、Watch数が同じ10件の商品を比べます。

商品WatchIMPW/IMP
商品A102005%
商品B102,0000.5%

商品Aは、200回表示されて10件のWatch。商品Bは、2,000回表示されて同じ10件です。

これだけで商品Aが売れると断定はできませんが、商品Aのほうが表示回数に対して関心を集めている、と考える材料にはなります。

比較するときは、カテゴリー、価格帯、出品形式、出品期間など、できるだけ条件が近い商品同士で見ます。条件が大きく違えば、割合だけを並べても判断を誤ります。

見えている状態考えられること次に試すこと
IMPが少ない・Watchも少ないまだ十分に見つけられていないタイトル、カテゴリー、Item Specifics、広告を見直す
IMPは多い・PVが少ない検索結果で選ばれていないメイン写真、価格、送料、タイトルを見直す
PVは多い・Watchも付く興味はあるが購入を止める要因がある価格、送料、状態説明、返品条件などを確認する
短期間でWatchが増える商品やジャンルへの関心が強い可能性相場や類似商品を調べ、早めに販売施策を試す
長期間Watchはあるが売れない古いWatchの蓄積や価格待ちの可能性値下げ、Offer、再出品、売り方の変更を検討する

あくまで可能性を分ける表です。原因を決めつけるためではなく、次に何を確認するかを絞るために使います。

有在庫では、Watchが付いている商品を放置するのではなく、売れる可能性を高める仕掛けを考えます。

  • 相場を確認し、価格や割引を見直す
  • 対象商品で利用できる場合は、Watchしている購入候補者へSend Offerを送る
  • IMPが不足しているなら、広告やタイトルを調整する
  • 送料の比率が高いなら、セット化なども検討する
  • 反応が古いなら、再出品やオークションによる現金化を考える

なにも反応がない商品ではないからこそ、まだ欲しい人がいるうちに、さくさく動いておきたいところ。

もちろん、ジャンルによる差は大きいです。流行商品のように時間で価値が変わりやすいものは、特に早めに売れる算段を付けておきたいですな。

StartTimeとWatchCountを取得しておくだけでも、出品期間と関心の関係を見られるようになります。

さらにIMPやPVなどを組み合わせれば、「Watchが多いからすごい」で終わらず、何に対してどれくらい反応されたのかを数字で比べられます。

知りたいことに合わせてAPIからデータを取り、自分のGoogleスプレッドシートで判断しやすい形へ整える。これが、APIを使っていると意識するということ。

願いを叶えるのは流れ星より簡単やで。

  • Watch数は購入件数の予測ではなく、関心を見るための指標
  • 出品期間やRelistによるWatchの引き継ぎも考慮する
  • W/IMP・W/PVにすると、Watch数を割合で比較できる
  • StartTime・IMP・PV・価格などを組み合わせて次の行動を考える
  • APIなら必要な数字をまとめて取得し、自分向けに分析できる

Watchがたくさん付いたから、どうしよう!ではなく、今現在、意味のあるWatchなのかを考えていきましょう。

おそまつ!

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この記事を書いた人

まるのアバター まる EC Tool of Tools 運営者

国内・越境ECの実務で生じる課題をもとに、ECセラー向け実務ツール「EC Tool of Tools」を開発・運営。越境EC効率化ラボ|ToTでは、eBay APIとAIを活用した出品・修正・在庫管理・分析の効率化を、初心者にも再現しやすい形で発信しています。

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