前回、APIの妖精さんがこっちの要請に応えてくれて、You Say! I Say!と両国国技館で盛り上がったところ。
ということで今回は、Sandboxを卒業してProduction(本番環境)の準備をします。実際のeBayデータを扱うには、Production Keysetを有効化し、本番用User Tokenを取得して、使うGASツールごとに認証情報を設定します。
先に答え
Sandboxの認証情報のままでは、本番のeBayデータは取得できません。Production側のKeysetとUser Tokenを用意し、GASのスクリプトプロパティもProduction用へ切り替えます。
今回やること
- Production側でKeysetを作成する
- Marketplace Account Deletionの要件を確認し、実態に合う設定を行う
- 本物のeBayアカウントでProduction User Tokenを取得する
- Productionの認証情報を、使用する各GASツールに設定する
サンドボックスはテスト環境。商品データをたっぷり入れて遊ぶ場所ではないので、実データを取得したいなら本番環境へ進むんだってばよ!
ついに本番環境、祝・初突入!ということになるのです。
SandboxとProductionは別世界
Sandboxは、テストユーザーとテスト用データの中で動く安全な練習場です。一方のProductionは、あなたの実際のeBayアカウントと本番データを扱う環境。
講座で使うのは用意済みのGASツールですが、いま自分がSandboxとProductionのどちらへ接続しているのかを意識することが大切です。コードを書けるかどうかより、まずここ。
リスクはあなたのすぐ側に
ProductionのKeysetやUser Tokenは、実アカウントへアクセスするための大切な認証情報です。漏えいすれば、許可された範囲でアカウント情報を参照・操作される恐れがあります。
Keyset・User Tokenは公開しない
記事、SNS、スクリーンショット、AIへの質問文へそのまま貼り付けないでください。AIに画面やコードを見せる場合も、値は ******** などに置き換えます。
Production Keysetを作成
まずeBay Developers ProgramのKeyset画面で、Production側の「Create a keyset」をクリック。Sandbox側ではないことを、ここで一度確認します。

すると、Keysetがまだ有効化されていないという表示が出てきて、いきなり萎える。あたしに幸運なんてものは持ち合わせてないのね……と。

こういった萎えポイントは各種設置されておりますが、人となりを審査されているわけではないので大丈夫。Production Keysetを使う前に、Marketplace Account Deletionへの対応方法を決める必要があります。
アカウント削除通知は「対応」か「免除」か
eBayでは、Productionアプリに対してMarketplace Account Deletionへの対応が求められます。基本は削除通知を受け取って処理するか、eBayデータを保存しないアプリとして免除を申請するかのどちらかです。
ここは実態に合わせて選択
講座のツールが自分のアカウントへ接続し、他のeBayユーザーの個人データを保存しない使い方である場合は、免除が該当し得ます。反対に、他ユーザーの個人データを保存する仕組みがあるなら、免除を選ばず削除通知へ対応してください。
「とりあえず通したいから免除」ではなく、実際のツールの動作とデータ保存方法を確認したうえで選びます。
データを保存しない場合の免除手順
実態として免除条件に当てはまる場合は、表示部分の「exemption」をクリックします。画面が切り替わったら「Exempted from Marketplace Account Deletion」のトグルをオン。

「Please Note」が表示されたら内容を確認し、問題なければ「Confirm」をクリックします。

次の画面で「I do not persist eBay data」を選ぶのは、実際にeBayデータを永続保存しない場合です。内容を確認して「Submit」をクリックします。

送信後にSubmitがグレーアウトし、Keysetが有効になったことを確認します。反映に少し時間がかかる場合は、慌てず再読み込みして確認しましょ。
Production User Tokenを取得
Keysetが有効になったら、少し上にある「User Tokens (eBay Sign-in)」をクリック。

Environmentで「Production」を選び、「Sign in to Production」をクリックします。ここで使うのはSandboxのテストユーザーではなく、本物のeBayアカウントです。

注意事項!
ここでは実際のeBayアカウントでログインします。パスワードやパスキーを第三者へ渡さず、User Tokenも安全な場所で管理してください。
ログイン後、アプリへ許可する内容を確認して「Agree」をクリックします。

認証が成功するとProduction User Tokenが表示されます。これで、本番環境へ接続するための材料がそろいました。

有効期限は、発行画面の「Expires」に表示された日時を確認してください。トークンの種類によって有効期間は異なるため、「必ず18か月」と決め打ちはしません。期限が長いほど、漏えい時のリスクも長く続きますぞ。
GASのスクリプトプロパティをProduction用へ
次は、講座で用意しているGASツールへProduction側の認証情報を登録します。項目名はこれまでと同じでも、値はProduction側のものです。
EBAY_APP_ID:ProductionのApp IDEBAY_DEV_ID:ProductionのDev IDEBAY_CERT_ID:ProductionのCert IDEBAY_USER_TOKEN:今回取得したProduction User Token
そして、ここが今回の地味だけど重要ポイント。スクリプトプロパティはGASプロジェクトごとに別管理です。
今回使うツールに入力しても、今後配布予定のツールへ自動で共有されることはありません。各ツールを開き、それぞれのスクリプトプロパティへ同じProduction認証情報を登録します。コピペ先の取り違えという、新たな萎えポイントにご注意を。
つながらないときの確認リスト
- Keyset画面でSandboxではなくProductionを選んでいるか
- Production Keysetが有効になっているか
- 本物のeBayアカウントでProduction User Tokenを取得したか
- GASの各プロパティ名を一文字も変えていないか
- 値の前後に空白や改行が入っていないか
- 実行中のGASプロジェクトにも認証情報を設定したか
よくある質問
SandboxのKeysetやTokenをProductionでも使えますか?
使えません。SandboxとProductionは別環境なので、それぞれ専用のKeysetとUser Tokenが必要です。
「I do not persist eBay data」は全員が選んでよいですか?
いいえ。実際にeBayデータを永続保存しないアプリ・使い方である場合に限ります。保存する場合は、Marketplace Account Deletionの通知を受け取り、必要なデータ削除を行う仕組みが必要です。
GASツールを3つ使う場合、設定は1回だけですか?
いいえ。スクリプトプロパティはGASプロジェクトごとに分かれているため、3つのツールそれぞれで設定します。
本番環境へ移ったら、すぐデータを変更しますか?
今回の目的は、まず本番環境へ正しく接続し、実データを取得できる状態を作ることです。APIを使っているという意識を持ちながら、読み取りから安全に進みます。
つーことで
Production Keyset、有効化の要件、Production User Token、そしてGAS側の設定。ここまでで本番環境へ入る準備ターンが完了です。
次回からは、用意したツールでAPIを叩き、実際のeBayデータを取得して遊んでみましょー!
APIを意識する。それで世界が変わる。
おそまつ!
公式情報
- eBay Developers Program:Get started with eBay APIs
- eBay Developers Program:Marketplace account deletion
- eBay Developers Program:Authorization
最終確認:2026年8月20日

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